〜小悪魔の館〜

オレンジの風に吹かれて


　〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***




「う....」

ゾロにしては高めの鼻に抜けるような声が漏れた。手の甲がソコにごく軽く触れただけだった。もうかなり敏感になっているようだ。サンジはそのまま数回、手の甲だけで撫で下ろす。

「く....」

この程度でどうという事もない筈が、意外にもゾロの反応が良くて、サンジは我を忘れそうになる。ゾロの身体を支えるサンジの左腕にゾロの手がかかり、強く掴まれた。

それは、思わず掴んだ、と言うよりも。

(何だ、可愛いトコあんじゃねぇか)

ゾロの催促だと受け取ったサンジは、内心楽しくて堪らなかった。

どうせやるなら、楽しめばいい。





しばらくは指先だけで撫でてみた。こんな程度では足りないだろうに、ゾロは何も言わずその行為を受けた。たかが抜き合い、と思っていた時なら"もっとちゃんとヤレ"と文句の一つも出たかも知れない。しかし、今のサンジの行為は愛撫と呼んでもいいくらいの何かが伝わってくる。

気持ちよくしたい、という思い？

他にあるのだとしたら。

「んぁっ....」

根元から握りこみ、ゆっくりと扱き上げると、ゾロはサンジの期待通りの反応を見せた。第一声の後は、何とか声を抑えようと唇を噛み締めるが、鼻から甘く抜けてしまう為、余計にサンジを喜ばせる事になった。

(コイツ....すげェ感度してやがる)

サンジは自分もまた興奮しつつあるのを感じていた。このままのめり込めば、戻ってこれなくなるかも知れないが、今はなぜかそれに対して何の恐れも躊躇いも無かった。

目を閉じ顎を上げ、口呼吸になったゾロ。サンジはゾロの左耳に唇で触れた。そのまま首筋へ、顎へとずらせていく。ゾロの唇の近くまで来ると一旦止まり、下唇だけを甘く食んだ。

半分目を開けたゾロ。サンジが動きを止めたのが物足りないのか、自分の舌でサンジの唇をこじ開けた。そのまま中へと侵入し、ぐるりと舐めまわした。

「ふ....ん」
「んんっ」

舌を絡める方も、絡められる方も、背中が痺れるような快感が走る。サンジは自分の今の役割も忘れ、舌を動かすのに夢中になった。互いの唾液が吸いきれずに溢れてきて、二人の顎を伝って落ちてきた。

(あ....やべぇ....すげ、気持ちよくなっちまった)

サンジは少し名残惜しかったが、ゾロから顔を離した。唇同士、透明の糸が引き、そして切れた。

ゾロの上気した顔、早くなりつつある呼吸、時折漏れる甘い声。普段の言動や態度とは、かけ離れ過ぎていて、同じ人間とは思えない。最後の瞬間まで、このゾロの見せる姿を絶対に見逃したくない....サンジはそんな事を思い始めていた。

「あ....ぁっ」

ゾロがサンジの腕を掴み、膝を立てる。バシャ、と湯が音を立て波打った。ゾロ自身の硬さに、もう限界ギリギリまで来ていると思われた。

「マリモ」

少し震えて掠れたサンジの声。目の前の痴態に煽られたのは、お互い様のようだ。

「.....」
「いや、何でもねぇ....」
「.....」
「あのな....」

何でもないと言ってみたり、何かを言おうとしたり。サンジの中で何かが葛藤していた。ゾロの肩の上で顔を伏せ、目をぎゅっと瞑っている。

「....コック」
「....ん？」
「ん....はぁ.....のぼせたか？」
「...いや、そうじゃねぇ」
「....はぁ....疲れたんなら....」
「平気だ」

サンジはゾロの身体を抱え直し、耳の周辺やら首筋に幾つもキスの雨を降らす。ゾロは、何か言おうとするも、サンジの手から与えられる快感の方が勝っていて、そちらに引きずられてしまった。

「んぁ....」
「マリモ....もうイキてぇか？」
「あっ.....」
「このままイカせるの勿体無ぇくれぇ、いい顔してんぜ」
「....るせーよ....んんっ」
「何かおめぇ見てるだけで....俺までイキそう」
「....つまんねぇ事....んあっ」
「堪んね.....」



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ゾロ...落ちる？





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