すり抜ける風


　〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***



「ゾロ、痛くねぇか？」
「あぁ」
「指...ここまで全部入っちまってるぜ？」
「そこは....うっ....そんなに...」
「あ...このへんだったっけ？」
「やめ...」
「挿れて...大丈夫か？」
「まだ腰が痛ぇ」
「じゃ、やめとくかな」
「痛いついでだ。ヤレ」
「優しくするって決めたんだ。できねぇよ」
「だから....優しく...でいいからよ」
「挿れたら最後、俺、歯止めきかねぇんだよ....」
「あぁ...じゃ気持ちだけもらっとく。おめぇの気持ちイイようにヤレ」
「でもな...」
「俺がいいって言ってんだから、つべこべ言うな」
「ゾロ....」
「おめぇが俺のこと、ちゃんと考えてくれてるコトは分かってるから」
「ウッ....」
「.....また泣く」
「るせー！いちいち感動させんなよ」
「今日は変だな、お前」

ゾロの気持ちが嬉しくて、サンジはあらためてゾロを大切にしたいと思った。気持ちだけは、いつもそうだった。

そしてゾロの言葉に甘え、コトが始まった後は、激しい動きとなった。ゾロに心の底では謝りながら、それでも止まることなんてできなかった。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊

「痛ぇ.....」
「1週間何でもお前の言う通りにすっから....許してくれ」
「何でも？」
「お、おう.....」
「腰、毎日マッサージしろ」
「うん」
「それ以外では、俺に一切触れるな」
「うん........ええっ？」
「約束だぞ」
「ちょ...それはいくらなんでも....」
「ただし...」
「え？」
「俺は、好きな時にお前に触れる」
「....おめぇ、俺が悶え苦しむの、楽しんでるな？」
「へっ....」

ああ、楽しんでるさ....。そう言いたそうな表情で、ゾロはサンジをチラリと見た。

「じゃ、明日から仕事だし、寝るか？」
「あぁ、マジ、疲れた」
「....ゴメンな」
「...っ、何、あ、謝るんだったら最初からヤルなってんだ」
「.........今、俺のコト、可愛いって思っただろ？」
「なっ...ンなコト思うかっっ」
「ゾロぉぉ」
「やめ....抱きつくなっ」

なかなか眠りにつけない二人だった。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊

週明け最初の営業日。早速ルフィは店へやって来た。生憎ゾロは接客中で出られなかった。代わりにルフィの処へ来たのはサンジだった。

サンジはルフィを通用口の方へ連れて行った。

「ゾロならしばらく客の相手してっから、出てこれないと思うぜ」
「うん、いい。ここで待ってる」
「いつ来れるか分かんねぇけど」
「じゃぁ、店が終わるまで待ってる」
「閉店までは、まだ2時間以上あるけど？もっと遅くなることもあるし。途中ちょっとでも顔出せるように、伝えといてやる」
「....？」
「何？」
「追い返されると思ってたのに」
「ゾロがそう言わない限り、俺が勝手な事はしねぇよ」
「.....ゾロと一緒に住んでるって...」
「あぁ。もう半年以上経つ」
「そっか...」


BACK←←　→→NEXT





Parallel MENU

NOVEL MENU


TOP