〜学園シリーズ 完結編〜
花、つぼみ膨らむ。
〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***
「んっ....あ....サンジ....何、して....」
「....心配すんな」
「サンジ....」
「おお、すげェ...お前のが完全復活だ....ほら、な」
そう言いながらサンジは、すっかり硬く勃ち上がったゾロのペニスを撫で上げる。
「んっ....サン、ジ....」
「ん？」
「...サンジのも.....何か元気になってる....俺、何もしてねぇのに」
「....たりめーだろ....さっきからお前の声、聞かされっぱなしで....あれで平気でいられるヤツなんていねぇよ」
「バカ、サンジ以外、誰に聞かせるんだよっ」
「お前の声も、何もかも....俺限定だ。決まってんだろ」
サンジは3本まとめて挿入していた指を引き抜いた。身体の向きを変え、ゾロの足の間に膝をついた。
「じゃ、とりあえず俺からヤルぞ」
「っ......」
「身体の力、抜いとけ」
「サンジ.....」
「ったく....何そんな情けねぇ顔してんだ.....大丈夫だよ」
「.....俺......だって、初めてだし」
「バカ、俺だって初めてだよ！」
「.....」
「とにかく初めてだから....下手でも我慢しろよ....でも、痛いのは無し。お前が苦痛だったら多分俺も同じだ。それは我慢しないで言えよ？」
うん、と頷くとゾロはサンジをじっと見た。何か言いたそうなその表情に、サンジは顔を近づけた。
「どうした？まだ何か心配か？」
「サンジ」
やっと来てくれたとばかりに、ゾロはサンジの首に両腕を回し、キスをした。
不安感からか、一瞬萎えかけていたゾロのペニスは、再び復活を遂げた。サンジは唇を離し、身体を後退させた。サンジの指で解れた場所に、再び触れる。そしてゆっくりと指を押し入れていく。少し押し返される感触があったが、サンジは慌てずに一つ深呼吸をすると、目の前にそそり立つゾロのペニスを口に含んだ。半分程度まで咥え、唇でゆるく扱きながら吸い上げる。
「んぁ.....」
サンジの指を押し返していた力は緩み、逆に中へと誘うように動いた。僅かな隙に指は3本とも入っていく。
「ゾロ、大丈夫だ...多分」
「多分...って何だよ....んっ....ああっ」
「ココ、イイだろ？覚えとけよ.....俺の為にもな」
「あっ.....」
「すげェ...ピクピクしてる....いっぱい出てきてるし....」
「サンジ....もう言うなよ....分かったから....」
そこまで言うとゾロは目を瞑り、サンジの次の出方を待った。サンジはゾロのペニスの先から流れ出るモノをぺろりと舐め啜り、熱い粘膜に包まれた指を、ぐるりと回した。
ゾロの息を呑む音。
サンジが身体を起こし、指も抜いた。
ゾロの膝を曲げて立てさせ、中心目掛けて自分自身を押し当てた。その先は熱く狭く、初めての侵入者をすぐには許さない。
「ゾロ.....息、ゆっくり吐いて」
「......」
「そうだ....」
「んっ....」
「痛い？」
「...ううん...」
「ちょっとキツイけど....すげェ柔かくて...あ...やべっ...」
「サンジ？」
「あ......」
「......？」
「ちょ...力抜いてくれ....」
「ど、どうやったらいいか分かんねぇ....」
「コッチに集中しろ」
サンジの手がゾロのペニスを包み軽く扱き上げると、ゾロは鼻に抜ける声を出し、サンジの頭に手を伸ばした。ようやく後ろの力が抜け、サンジはゾロの中をゆっくりと進んでいく。中は熱くて柔かく、しかし力が抜けたと言ってもまだ少しキツかった。
「全部.....入った.....」
「ん.....、あっ」
サンジの手はまだゾロのペニスを弄っている。硬さを手で確認して、まだ絶頂にはすぐ到達しないだろうと見た。ゆっくり、導いてやるつもりだった。届きそうで届かない、そんな風にしてやりたかった。
「あ....ふぁっ......」
「気持ちイイか？」
「んっ....あっ.....サン、ジ.....」
「その顔.....」
思いっきり感じてやがる....エロい面しやがって。
サンジは腰を動かさずにじっとしていたが、ゾロの表情と声で、充分に欲求を刺激されていた。腰の奥か脚の付け根か、あるいは背中か、何だかよく分からないけれど、じわじわと鳥肌が立つような感触が渦巻いている。
心臓もバクバクしている。呼吸も速い。口も渇いてくる。サンジはゾロの耳元に唇を寄せた。
「ゾロ、動くぞ」
「.....うん」
その小さくて情けない自分の声に、ゾロはばつが悪そうにしている。そのゾロの頭をサンジが優しく撫でた。
「絶対に痛くしない.....大好きだから」
「たりめーだろ....っ」
可愛いな、と聞こえないように呟くと、サンジはゾロのこめかみにキスを一つ落とした。
「あっ.....んんっ」
「俺の....動きに.....」
「んっ」
「呼吸、合わせろ....」
「んっ」
「ココも....」
「ああっ....」
規則的な律動に合わせ、サンジの手の中のゾロ自身も扱いていく。時々緊張感が増し、きゅっと硬くなる。そして後ろの方も中が蠢いて、サンジを高みへと連れていく。まるで意思を持っているかのように、サンジを包み込む。
「んっ....サン....ジ.....も....」
「そろそろ....か」
「あっ...あっ....んぁ....」
「ゾロっ....」
サンジが両手でゾロの身体を抱え、さらに腰を密着させた。動く度、二人の腹間に挟まれ擦り上げられるゾロのペニスが、いよいよ限界まで硬くなっている。
「あっ....っ、サンジっ....」
「うっ....ぐっ....ぁ」
「あっあっ.....くっ」
「ゾロ...ぁぁ....はぁっ」
ぎゅっと瞑った目の奥で弾ける白い光。背中を駆け下りる心地よい痺れ。荒い息を吐き、同じように荒く呼吸するゾロを抱き締めながら、サンジは今の自分が置かれている状況を漠然と考える。
あぁ、俺達.....。
「ゾロ...」
「....ん？」
呼びかけただけでその後は何も言わず、サンジはずっとゾロを抱き締めていた。ゾロも、そのまま抱き返した。
二人一緒にシャワーを浴びながら、特に話す事もなく静かに時間が経過する。疲れた様子も見せないゾロの横顔は、この1年ですっかり男っぽくなった。どう見ても、同じ男の腕の中に収まるようなヤツじゃない。
でも....なぜかサンジにだけは違う一面を見せてくれる。
本当は、「なぜ」の理由は分かっているのだが。
自分は特別だという思いに、サンジは少し誇らしい気持ちになる。
でも、多分ゾロは、そんな事を思ってはいないのだろう。
＊＊＊＊＊＊
まだまだあると思っていた時間も、少しオーバーしてしまった。余韻を楽しむ暇も無く、手早く服を着る二人。リュックを肩にひっかけ、靴を履きかけるゾロに、サンジは背後から声をかける。
「じゃぁな....また明日」
「うん」
「あのな、ゾロ」
「何？」
「今日の....アレ、さ.....もしかしたら嫌だった？」
「...........嫌じゃねぇよ」
「そっか.....なら、いいんだけど」
その後が続かなくて、しんと静まり返った。靴紐を結び終えたゾロが振り返る。
「......サンジ」
「...ん？」
「..........覚えてろよ」
「....え？」
「明日は.....俺の番だからな」
「.......」
「....じゃ、帰る」
その一言だけで玄関の扉を閉め、出て行ってしまった。自転車の鍵を開ける音が聞こえた。
「ゾロ......やっぱりおめぇは面白ぇヤツだな」
くすっと笑いながら、窓の方へと回り、自転車で走り去るゾロの背中を見送った。やっと最近道順を覚えたらしく、ちゃんと最短経路で帰っていったようだ。
「明日は俺の番....か」
そうか、やっぱりそうか。
サンジはゾロが一体どんな風に自分を扱うのか、楽しみになってきた。今日はゾロが途中で諦めてしまったが、明日は多分大丈夫だろう。
少し前に見たゾロの顔を思い出し、サンジは一瞬身体に熱が舞い戻ってくる気がして焦った。全く、ゾロを相手にしていたら、身体が幾つあっても足りない。でもそれは、ゾロが悪い訳ではないし、ゾロがサンジにそこまでさせている訳でもない。ゾロが傍に居るだけで、そうなってしまうのだった。
「わざとじゃないんだろうけど....誘ってるよな」
本人に自覚が無さそうなのが、何とも手強い。自分以外の男の目に留まったらと思うと気が気でない。
「何を俺は....心配してんだか」
そんな事あるかよ、とゾロなら言うだろう。仕方ない、自覚が無いのだから。
サンジは、すっかり暗くなった窓の外を眺め、数分前の残像を追ってみた。
とりあえず、明日。
明日、また会える。
分かってはいるが、ゾロに会いたい思いがどんどん膨らむ。昨年の今頃と、気持ちは全く変わらない。ずっとこんな気持ちでいさせてくれる、ゾロ。そしてゾロも同じ気持ちだと、信じている。
fin.
■この二人もいつの間にか1年経っていました。そして今日という日を迎えました。
ゾロがやたらに可愛くなってしまう傾向が....。でもまだ若いので！
明日はどうなるのでしょうか？気になって下さい(笑)！
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