〜小悪魔の館〜

オレンジの風に吹かれて


　〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***



サンジは何とか平静を取り戻そうとしながら、身体を拭き服を着た。さっきは、湯船に浸かってリラックスしてたせいで、また思考がトリップしていたようだ。考えないでいようと思っても、ナミの言葉や仕草を思い起こしてしまう。

そして、身体は正直に反応し、しかもこともあろうに....

「あの野郎に見られちまうなんて」

一生の不覚。

「まだ、何か収まってくんねぇし....抜こうったってあのマリモが居たんじゃ何にもできやしねぇ....どうしてくれんだ」

サンジはぶつぶつ言いながら、更衣室を下りた。

「何を、どうしてくれるですって？」
「わっ...なっ...なっ....ナミっ....さん」
「何が抜けないの？」
「いっ....それは....こっちの事で...やだなぁナミさん、俺の独り言聞いてたんだ？」
「聞こえるわよ....別に聞こうとしなくたって」
「.....」
「私で何か相談に乗れる事なら、話してみて」
「ナミさんに...いや、話せる事なんてっ...ないない」
「....そう？本当に？」
「.........あぁ」
「私のせいで、何か嫌な思いさせちゃってたら、って思ったものだから....違うならいいの。ごめんね」
「.....嫌な思いなんて、絶対ないし....これからも有り得ねぇから！」
「....さっきの....もう大丈夫？」
「さっきの？」
「あの....その、その辺り....」

ナミは恥ずかしそうに、サンジの下半身を指差した。

「大丈夫.....じゃないって言ったら？」
「楽になれる方法あるなら....って思って」
「何で？そんな事.....」
「...........だって」
「だって？」
「私も....何だか苦しいの」
「え？」
「身体が熱いって言うか.....身体の内側で、何かが大きく膨張しているような.....変な感じなの。きっと、サンジくんと同じじゃないかしら....って。そんな気がして」
「ナミ....さん」
「ごめんなさい、変な事言って....。私、ちょっとまだ調べ物あるから....もう部屋に戻ってくれていいわよ？明日も早いんだし。引き留めて本当にごめんね」
「.....ナミさんこそ....大丈夫？」
「ええ.....何とかするわ」

(何とか...って....一体どうするつもりなんだよ？俺、気になって眠れねぇよ....俺自身もどうすりゃいいんだよ)

妄想の中で、ナミを汚す事に多少の罪悪感はあるものの、このままでは精神衛生上良くないのは確かだ。後で階段下のトイレにでも篭って、自己処理するか...とサンジは思った。

「じゃ、ナミさんお先に」
「おやすみ、サンジくん」





サンジを見送るナミに向かって、もう一人の男が話しかけた。更衣室から下りずにじっと待っていたらしい。

「あら、ゾロ...立ち聞き？」
「俺が居るの分かってて....長々と話し込みやがって」
「だって面白いんですもん」
「アイツ.....あんなに女好きだから、多少は経験あるもんだと思っていたが」
「違うわね。女の子はみんなお姫様か何かだと思っているのよ。手を差し出せば、俯いて従って...。あるいは女神様くらいに思っているのかしらね」
「バカバカしぃ...」

ゾロは梯子を下りきると、測量室から出て行こうとした。

「ゾロ？」
「あァ？」
「ちょっと、働いてもらうわよ？」
「んだよ....もう寝るんだがな」



BACK←←　→→NEXT

---

サンジ、一体どんだけナミさん好きなの！段々ナミさんの黒いオーラが....。そしてゾロは....





Pirates MENU

NOVEL MENU


TOP