〜小悪魔の館〜

オレンジの風に吹かれて


　〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***




「コック？」
「後で忘れてくれんだろ？」
「....まぁ....一応な」
「何だそれ」
「覚えてても.....俺の中に封印してたら構わねぇだろ？」
「って、時々思い出したりする気かよ？」
「....まぁ、それもある」
「てめっ.....」

一瞬気を許しかけたが、やっぱり取り消し！とサンジはゾロから身体を離そうとした。しかし、ゾロが両手をしっかり背中に回してきて、離そうとしない。

「おいっ、離しやがれっ」
「まだ、話は終わってねぇ....それに」
「何だよ？」

ゾロがサンジの股間に指先を当てた。

「うわっ....何、てめェ触ってんだっ」
「何って、チンコだろ」
「うわーっ、そんな顔して言うなっ....恥ずかしいヤツ」
「何でもいいけどよ.....中途半端にほったらかしだったろ？せっかく風呂場に居るんだ。ここで出していけ」
「あぁ？何だってそういう発想になるんだよ」
「自分でやりにくいってんなら、手伝ってやる」
「いいいっ？！」

今度は指だけでなく、手の平全体で触られた。サンジは声が出なかった。

(えっ？まさかコイツ....本当はホモだったのか？)

とりあえず、今はそういう発想にしか思い至らない。

(だから、ナミさんにあんな事されても平然としてたんだな....)

硬派でストイックと言うのは、周囲が勝手に作ったイメージに過ぎなかったのだ。サンジは何だかがっかりしている自分に気付いた。一体何に落胆しているのだろうか。

「んぁっ」
「ほら、やっぱり出しといた方がいいぜ」
「おっ...おい...」
「もう諦めろ。こんなに硬くしといて...ベタベタになってきてるし...」
「言うなーっ...てめっ....それ以上言ったら...」
「コック.....」

サンジの声は掠れ、息が混じっていて、いつもの勢いが無かった。目元も薄っすらと赤らんでいて、凄みは全く無い。

「コック、俺の肩にしっかり掴まってろ」
「なっ...何っ」

ゾロはサンジに触れた手を、さらに早く動かした。緩急を付けながら扱き上げると、サンジもそれに合わせて腰を揺らした。

「ふぁっ...ぁっ....やっ...め...」
「やめねぇ！」

サンジはゾロの肩を強く掴んだ。何とかやり過ごせないものか....と思うもそれは無駄だと悟った。唇を噛み締めても、耐え切れずに口を開けてしまい、喘ぎが続けざまに漏れそうで、また必死に口を閉じる。

(あ...やべぇ....)

声を我慢しているせいなのか、頭がぼうっとしてくる。

「コック....我慢するな」
「んんっ....」
「おい...口開けろ」
「ん....ぁ.....あっ...あっ....うっ....」

ぎゅっと目を瞑り、サンジは急激に湧き上がる鋭い快感が、身体を抜けていくのを感じた。

(うっ....)

息を詰めて、何度か続く痙攣に耐える。

(うわ....)

薄目を開けて、恐る恐る確認する。

(俺、もう駄目だ....)

ゾロの肩に顔を押し付け、両手でしがみつき、ゾロの手の中に白濁の液を断続的に吐き出している。見なくても分かってはいるが、念の為自分の目で確かめる。

そして。

そのすぐ傍では、ゾロの股間から何かが天を仰ぐがごとく、屹立しているモノがあった。

その何かが何であるのか、同じ男であるサンジには勿論分かっている。

サンジは、もうここまで来たのだから、と覚悟した。
一旦覚悟を決めれば、意外と何でもなかった。

(もう、どうとでもなれってんだ。怖いものなんて無ぇ)



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そうそう。どうにでもなっちゃえ.....





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