〜小悪魔の館〜

オレンジの風に吹かれて


　〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***




(この男は、危険だ)

「ふぁっ....」

サンジが喘ぎながらゾロの腕を掴む。二度目ともなると、今さらどうでも良くなったのか、声もあまり我慢せずに出している。男が感じている顔なんか、拝みたくもないし、第一、勃つモノも勃たなくなる。そんな極普通の考えが、今となっては完全に色褪せ始めている。

(これもアリかも知れねぇ)

ゾロは全く無意識のところで、そんな思いを呟いていた。

「お...い....っ.....マリモっ」
「あァ？」
「あと少し....きつめに扱いてくんねぇか....もう...イキそ...っ」
「....てめ......」

こいつ、自分で言ってる事分かってねぇんじゃ....完全に飛んでるぞ。

(あぁ...っ、俺も訳分からんっ......)

ゾロがほんの少しだけ手の力を強め、サンジのペニスの先の方まで丁寧に扱き上げた。途端その硬さが増し、先の亀裂から滲む透明の液がゾロの手を濡らした。同じように2度、3度....と繰り返す。

「うぁっ....あぁっ....あっんんっ....ぁっ...あぁっ、あぁっ、ああーっ」

ちゃんと息が吸えてるのかと思うほど続けざまの喘ぎの後、サンジはゾロの身体に強くしがみつき、果てた。サンジの手の力が断続的に強くなり、その度に痛い。

ゾロも息が上がり、同じリズムで激しく呼吸する。

(ちっ....)

ゾロは自分の分身が、さらに熱を持って硬くなっている事に気付いた。何も触れてもいないのに、その先はてらてらと濡れ光っている。

「おい....大丈夫か」
「....はぁっ.....」
「すげぇ気持ち良さそうだったな」
「.....るせぇ」
「別に悪い意味じゃねぇぜ？なかなか良かった」
「良かったって、何が」
「....声.....とか.....アノ瞬間の顔、とか」
「わーっ、や、やめろっ」
「お陰でまた、俺の息子もこんなんだ」

サンジの目に飛び込んできたゾロ自身。触らなくても分かる、もう限界まで張り詰めているようだ。

「.....辛ぇか？」
「....正直...辛ぇ....」
「2対1で、また俺が1コ借りだからな....ちゃんと返す」
「....貸し借り以前に....とにかく」
「ん？」
「何とかしてくれ」

目を半分閉じ、口も少し開けて、苦しそうに息をする。熱っぽいのか、赤らんだ頬。

「何で俺が何とかするんだよ....んなの俺の責任じゃねぇだろ」
「おめぇが....悪ぃ」
「てめっ、訳分かんねぇ事言ってんじゃねぇぞ！本当は、おめぇのチンコなんざ弄りたくもねぇよ！非常事態だから、それに対応してるだけだ！これでとりあえず貸し借り無し！プラマイゼロ！フィフティフィフティ！」
「....シテくれるんだろ？」
「.....あぁ、シテやるさ....俺の意思じゃねぇけどな....さっきも言ったが、借りを返すだけだ」
「いいから早くシロ」
「てめェ命令すんなっ」

ずっと伏せていた目を上げ、ゾロはサンジを見た。

「............」
「............」

サンジは視線を外す事ができなかった。

「俺の手で...そんなにシテ欲しい？」
「....てめ....」
「何も言うな....すげェ"シテくれ"オーラ、びんびん伝わってくるぜ」
「コック.....ふざけんな」
「今のおめぇ...凄みが全然ねぇぜ？それどころか、すげェ....」
「.....何....」
「......色っぽい」

何かを言い返そうとしていたゾロの唇が塞がれた。ゾロは手でサンジの肩をバシバシと叩き、抗議の意を示した。

女性相手にさえ、まともにした事もないこの行為。その相手がよりによってこの男---女性を避けてきたに近い---というのも何だか可笑しい。サンジは嫌悪感が湧かない事を不思議に思いながら、なぜか離れる事ができなかった。また抵抗していたゾロも、唇から伝わる体温が少しずつ心地よく感じ始めていた。



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身体は素直.....





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