〜小悪魔の館〜

オレンジの風に吹かれて


　〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***




ここでふと、サンジは我に返る。






(コレ....手でしてやればいいのか？)

それならば何度もやったから、難しくはない。でも、それ以外の方法なら。

(俺、やった事ねぇぞ)

もしかしたらゾロの方は、知ってるかも知れない。いや、サンジも知識だけはあるにはある。幼い頃から男達の中で長年過ごしてきたから、耳年増になっていた。ただ自分がその当事者にならなかったのは、周囲の保護があったからなのだ。

誘惑は確かにあった。乗らなくて良かった。

しかしゾロには保護者も無く、一人で旅してきたのだから....。

(やっぱり、あるんだろうな.....)

ゾロを見て抱きたいとか、抱かれたいとか、考えるヤツが現れても何ら不思議ではない。

「マリモ」
「.....ん？」
「.....手で.....いいか？」
「.......」
「.........」
「.............」

(や、やっぱりそんなの駄目だよな....絶対俺に突っ込む気だ！)

かと言って、サンジもどうすればいいのか分からない。そもそも、どうやって挿れるというのだ。慣らせばいいらしいが、細かい事が分からない。こんな事なら、もう少し詳しく訊いておけば良かった。

「他に知ってるのか？」
「......いや、知らねぇ......聞いた事くらいはあるけど....」
「俺もだ」
「本当か？」
「嘘ついてもしょうがねぇだろ」
「まぁ、そうだな」
「金輪際顔合わさねぇってんなら、別だが」
「え？」
「これからも一緒だろ....急ぐ事ねぇ」
「....マリモ....？」
「ま、今日は手だけでもいいんじゃねぇか？」
「.....あぁ....そうだな」

(うわぁ...またこんな事サラッと言ってやがる.....)

「コック」
「へぇっ？」
「どっちから....？」
「.....おめぇから、してやるよ」
「何だてめェ、余裕だな」
「じゃ、後にするか？」
「.....」

ゾロはサンジをぎゅっと抱き締めると耳元で囁いた。

「早くイカせろ」





(煽りやがって....)

サンジはゾロの下着に手を入れ、上向きのペニスがひっかからないように脱がせた。最初から全裸なのと違い、やはりこの方が興奮する。サンジの手は少し震えているようだ。

熱い、そしてぴくぴくと脈打つソレを根元からぴったりと握る。そして先端に至るまで、ややきつめに扱き上げる。

「はぁっ....」

いきなりの喘ぎ声にサンジの胸は高鳴る。最初は耐えて、耐え切れなくなったら声を出してしまう....。そんなゾロを想像していたのに。今日のこのいつもと違う場所がそうさせるのか。

「マリモ....ずりぃぞてめェ」

サンジの下半身も黙ってはいない。後でいい、などと強がった事を後悔した。ゾロがしてくれる時まで、持つのかどうかも怪しい。

「んぁっ....く.....」

(おい...感じ過ぎじゃねぇのか？)

目が半開きになると、ゾロの手がサンジの頭を引き込んだ。唇が近付くと、待ちきれないとばかりにゾロが舌を出してきた。そのままサンジの口内へ潜り込む。激しく舐めまわされ、粘着質な水音がしてくる。

一際硬度が増してくる。サンジは容赦無く手を動かす速度を上げた。

「ぐっ....んんっ」

くぐもった唸り声と、サンジの手を強く押し上げるゾロの腰。息を詰める音に連動する下半身の痙攣。

「マリモ....」

(ヤベ...俺の方がもう出そうだ)

何とか気を鎮めて、ゾロが落ち着くのを待たなければ。絶対コイツにだけは負けたくない。サンジは意地と根性で気合を入れた。






傍に用意していたタオルで、飛び散ったモノを拭き取りながら、サンジはゾロの左手を取った。ゾロはそっと目線を上げた。

「コック....？」

もう余裕もなく無言でゾロの顔を見るサンジ。多分涙目だったかも知れない。ゾロはごくりと唾を飲み込んだ。サンジに導かれるまま、その左手を下腹部へと滑らせた。

「んっ」

まだ到達してもいないのに、サンジがぎゅっと目を瞑る。もうギリギリなのだと知ったゾロは、過度に刺激しないよう、そっと手を近づけた。ゆっくりと、熱く硬くなったサンジのペニスを手の平で包み込む。

「もう少しだけ我慢しろ」



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我慢...どこまでできるか





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