〜小悪魔の館〜

オレンジの風に吹かれて


　〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***




ゾロが掠れ気味の声で、サンジの耳元でそれだけ言うと、左手をゆっくりと動かした。先端からはトロトロとしたモノが既に溢れていて、サンジの腹にも流れ落ちていた。時々太腿がぴくりと動き、腰も浮き上がる。

「イっていいぞ」

ゾロがサンジの唇を塞ぐと、舌先で口内を撫で、溢れそうになる唾液を吸い上げた。サンジは両腕をゾロの首に回し、さらに口付けを深めていった。

サンジの手に一際力が込められると、ゾロは腕をサンジの腰の下へ差し入れた。これでより一層足に力を入れ易く、そしてゾロに抱きつき易くなる。

「んあっ....うっ....」

息が苦しくなり、サンジは自ら口を離し、声を上げて果てた。

「コック....」

何か言ってやりたかったが、ゾロはそれしか言えなかった。

サンジの腕の力が弱くなり、何とか頭をゾロの肩に付けている。何とも不安定で危なっかしい。ゾロはそっとサンジを横たわらせようとした。しかしサンジはゾロの首から腕を外そうとしない。

ゾロはもう一度身体を起こし、サンジを自分の方へもたれさせた。両腕をサンジの背へ回し、しっかりと包み込んだ。

「これでいいか？」
「......上出来」
「チッ....」

(甘えてんじゃねぇぞ....)

サンジからは憎まれ口しか聞いた事がない。それがどうだ、目の前の自分ですら信じられない程の変わりよう。そんな事を思いながら、ゾロは腕の中の男の温もりを噛み締めた。

「マリモ」
「.....？」
「あんまり甘やかすなよ」
「...あ？」
「俺、調子に乗るぜ？」

ゾロがずっと優しく丁寧に扱ってくれるので、サンジはどう反応したらいいか困った。本当は嬉しいけれど巧く表現できないでいた。

(コイツの事好きかもって思ってたけど)

何かの間違いかも知れなかった。ゆっくり考えたかった。でも、そんな時間は与えられず、今のこの瞬間を迎えた。

ゾロの温かい腕の中で今、しっかりと気付いた。

疑いようもなく、恋に落ちていた。






顔を上げて、ゾロをほぼ真正面から見てみた。

「.......」
「.....うん、やっぱりな」
「....何が」

(俺が惚れただけの事はある)

「いい男だな」
「....いっ？」

ゾロもまんざらでもなさそうな顔だ。

「キス...してぇ」
「....んなの、いちいち言うな....勝手に....」

(マリモでもやっぱり照れる事あるんだ)

面白がったりすると、機嫌を損ねそうなので自重する。サンジは宣言通り、ゾロに精一杯濃厚なキスをした。

「んっ....ぁむ....」
「んん....」

舌が擦れ合う度、背中がうずき、腰の辺りがむずむずする。

(ヤバイ....また変な感じになってきた....)
(終われなくなる....)

「コック.....もう」
「え？」
「このへんにしとこう....マズイ」
「.....実を言うと、俺も」

そう言いながらも互いの身体から、手を引こうとはしない。むしろさっきより身体が密着している。

「やっぱり1回じゃ足りねぇよな」
「回数は関係ねぇだろ」
「じゃ、何が関係あんのさ？」
「....おめぇが傍にいるからだろ....他にあるか」
「......っ」
「........」
「......俺が欲しいか？」
「......あぁ、欲しい」
「....ただ、俺....てめェの事、どうやら抱きたいと思ってるらしい」
「無理だ」
「あぁ、俺も自信は無ぇ.....経験も無ぇしな」
「俺も」
「ちょっと....聞きかじりで悪ぃんだけど....練習を....」
「俺をヤルのを前提なのか？」
「......ま、一応な」
「俺が大人しく、されるがままになると思うか？」
「.....そのへんは何とも」
「抵抗して逆におめぇを押さえ込む事くらい、するかも知れねぇぜ？」
「......抵抗できねぇようにするさ」



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サンジ、練習とか言って、ゾロをヤル気満々です





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