〜小悪魔の館〜

オレンジの風に吹かれて


　〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***




ゾロはちゃんと分かっていた。自分自身の身体で学習していたのだ。





ここまでしてくれたら、サンジも腹を括らない訳にはいかない。"優しくしろよ"と言うのも何かカッコ悪い。ただ、始める切欠が掴めない。

「コック、どうした？」

溢れてくる蜜をぺろりと舐め取りながら、ゾロが訊いてきた。

「あ....あのな....んっ」

サンジが折角話そうとしているのに、ゾロの舌の動きが気持ちよ過ぎて困る。後ろの孔には、ずっと指が入ったままだ。

「あ....もう、いいぜ....始めてくれ....て」

ゾロは何も言わずサンジの顔の方へと近付いた。こめかみ辺りに軽く口付けると、"いいんだな？"と確認した。サンジは目を閉じ、小さく頷いた。その閉じた瞼にも口付けたのが、始まりの合図となった。既に指が抜き取られた場所に、ゾロの硬いペニスの先端が当たっている。先から滲む体液のせいで、ぬるぬると滑る感触があった。

いつ入ってくるのか、怖いような、そして少しだが期待感を持ちながらサンジは息を整えて待った。開いた足にゾロの手が触れた。どちらかの膝を曲げて立てるように促された。

「うっ....」

充分過ぎる程慣らされてはいたが、初めての事での緊張が邪魔をするのだろう。入りかけたモノを、押し返してしまう。ゾロも息を詰めながら、何度か挿入を試みる。

最初さえ突破できれば、後は何とかなる筈なのに。

「やっぱり無理だったか」
「まだ始まったばっかりだろうが....簡単に諦めんなよ」
「入りそうにねぇ」
「そんな事....さっき指はちゃんと入ってたんだ。できるさ」
「今なら止められるが....途中からは無理だぞ？」
「あぁ、気にせずヤレ.....」

信じてる。絶対できる。

「本当に知らねぇぞ」
「いいから」
「あ....」

短い会話の間に、ゾロのペニスは少しだが硬さを失っていた。サンジはそれを察して、ゾロの下腹部へと手を伸ばした。

「繊細なお前のココ.....俺が元気にしてやる」
「んっ」
「.....うっ...さっきよりデカクなっちまった？」
「....やっぱおめぇの手、気持ちイイな....」

ゾロは目を伏せながら言うので、サンジは慌てて手を退いた。

「おいっ....このままイクなよ？」
「大丈夫だ。俺はすぐ回復するから」
「言ってろバカ」




サンジはゾロの首に両腕を回し、しがみついていた。ゆっくりと息を吐きながらゾロを受け入れている。時々ゾロの手がサンジのペニスを柔らかい動きで扱くと、中の緊張が緩むようだ。

ゾロの唇がサンジの耳たぶを挟み、舌のほんの先だけで舐めた。全身が敏感になっているのか、小さく喘ぎながらゾロのうなじから指をかき入れる。短い髪の隙間をサンジの指が通っていく。

「はぁっ....」

奥までぴったり挿入されて、サンジはさらに強くゾロに抱きついた。ゾロもあまりの圧迫感に、腰を動かす事もできずにいた。

「コック....」
「んんっ.....」
「ここまでだ.....」

(ん？ここまでって.....？)

もう終わり？

「これ以上は無理だ....」
「もう、できねぇって.....事か？」
「くっ.....悪ぃ」

ゾロは息を整えつつ、続けた。

「後はどうなるか.....分かんねぇ」
「....」
「痛い思いはさせたくねぇが」
「....だから、大丈夫だって」
「苦情は終わってから受け付けてやる」
「.....バカだな」

"大丈夫だから"の意味を込め、ギュッと腕の力を込めるサンジ。そしてゾロは薄っすらと笑いながら腰を少しずつ退いた。半分程抜くとまた奥まで挿れる。次第にその抜き挿しの距離が長くなり、サンジの意識も飛びかかっている。そして時折中の敏感な場所を掠めると、意識が強引に戻されるのだ。

規則的な運動に同期して、ゾロの激しい呼吸音とサンジの喘ぎが続いた。二人の腹の間で擦られ、サンジのペニスは今にも弾けそうになっている。

「あっあっ.....ううんっ...ぁ」
「くっ....んっ」

急速に絶頂感が迫ってきて、ゾロはぐっと奥まで突くと、腰を退いた。

「...ん....マリモ？」
「あ....はぁ.....腹の上に出すぞ」
「....抜くな....」
「おいっ...」

サンジに腰を掴まれ、抜く事ができずゾロは焦る。



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離れたくない。





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