すり抜ける風


　〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***



舌で届く場所は限られている。サンジが口を離し、唇を指先で拭った。薄く開けた目で視線を向けてきたゾロに言う。

「まだ、終わりじゃねぇ。安心しろ」
「......たりめぇだ。俺を....」
「ん？」
「満足させやがれ」
「....強気だねぇ」

口調こそ強気だったが、これがゾロ流の世渡り法らしい。

(ねだられんのも、悪くない)

＊＊＊＊＊＊＊＊＊

「あっ....ぅぅっ.....」
「まだ....イクなよ...」

サンジの指は付け根近くまで入っていた。イカせるのが目的でない。あくまで慣らす為。中を解す為。そう思ってはいるが、避けてるつもりでもソコに触れてしまうことがある。そうなると、ゾロがその強烈な快感に耐えられるはずも無く、ゾロは苦悩の表情を見せる。そして、サンジは危うく本来の目的を忘れてしまいそうになる。

「てめっ....言ってることと...違うだろ....」
「さっきの顔...もう一度見せて」
「おいっ....もういい..から...抜け....あっ..ぅ」
「ゾロ....そんなにイイ？....あぁ、いっぱい出てきてる...」
「.......いちいち言うな」
「キレイにしてやるよ」

ゾロ自身から溢れ出てきている白濁を、サンジが舌で舐め取っていく。わざと大きな音を立てながら。

「ゾロ....ちょっと休むか？」
「あァ？休みなんて要らねぇ...俺を誰だと思ってやがる」
「.....じゃ、容赦しねぇからな」

サンジは、ゾロの体をひっくり返すと腹の下に腕を入れ、ぐいっと持ち上げた。ゾロは肘から下で自分の体を支える。

「ちゃんと分かってんじゃねぇか」
「手抜きしたら承知しねぇぞ」
「俺は何だって手抜きはしねぇ。食いモンの料理でも...てめェの料理でもな」
「そこまで言うんなら....」

サンジの手がゾロの分身を握りこんだ。すっかり硬くなったソレは、サンジの手の中で脈の動きを伝えてくる。それと同じく、硬くなり頭をもたげているサンジ自身。彼はもう一方の手でソレを持ち上げた。先端をゆっくりとゾロの後ろから宛がい、押し進めた。

「はっ.....ぁぁ.....」

ゾロが息を吐きながら、その侵入を受け入れている。目元はほんのりと上気し、うっすらと涙さえ浮かべている。勿論、サンジからは見えてはいなかった。

静かになったゾロに気付き、サンジが声をかける。

「ゾロ？痛いのか....それとも気持ち良過ぎて感動中か？」
「.....るせーよ」
「んな声で言っても説得力ねーぜ？」

そんな短い一言であっても、ゾロの今の状態を察することができた。サンジは素直に喜んだ。

「.....俺も、今、すげェ気持ちイイ」
「...そりゃ良かった」
「じゃ、そろそろ動くぞ？」
「いつでもいいぜ」


BACK←←　→→NEXT





Parallel MENU

NOVEL MENU


TOP