すり抜ける風


　〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***



サンジの唇は彼の意思に関係なく、ゾロの舌でこじ開けられた。こんな些細な瞬間でも、胸がときめく。ゾロは回りくどいことはしない。サンジの舌を捕らえて舐め回し、何度も絡め取ろうとしてくる。

それだけで気持ちよくて、サンジの目尻から薄っすらと涙が滲んできた。

「......また感動か？？」
「...ッカヤロ...巧すぎなんだよ....」
「ふーん...どれどれ俺がみてやろう」

ゾロの手がサンジのボトムにかかった。パジャマ兼用の部屋着なので、簡単に手を挿し入れられる。

「おいっ...イキナリかよ」
「キツそうだな？」
「もうコレが欲しくなった？」
「まだ、いらねぇ」
「...じゃ、何で触ってんだよ」
「きっとおめぇも同じこと、してくるだろうと思ってな」
「.........」

ゾロが誘ってきている。さっきとは目が違う。

(そうやって、俺を...どうしようってんだ)

強気で俺様で、不敵なツラして、縦横無尽に攻めてくるかと思えば。

今のコイツは、俺を待っている。俺が仕掛けるよう、仕向けている。行動で。言葉で。その表情で。

(おめぇのご希望通り、落とされてやるよ....)

その甘美な誘惑に抗える訳もなく、サンジはゾロの体に手を伸ばす。ゾロの下腹部へと、そのまま滑り込む。

「ここから見ても分かるくらいだ」
「あぁ、だろうな」
「きついだろ...脱げよ」

ゾロのボトムを引き下ろすと、ゾロも少し腰を上げてサンジの手助けをした。下着を内側から目一杯持ち上げて存在を示す、ゾロの分身がサンジの目に飛び込んできた。

「相変わらずデカイな」
「そんなにジロジロ見んな」
「なっ...なんでっ」

(そんな恥ずかしそうな顔すんだよっ...やめろよ...)

また別の涙が出そうになったサンジ。あまり見ていたらゾロが機嫌を損ねてもいけないので、下着の中へ手を入れ、そこで窮屈そうにしているゾロ自身を握りこんだ。

「んんっ...」
「ゾロ...すげぇ熱い....硬い」
「はぁ....」
「あ、ちょっと触っただけなのに...ほら、こんなに...」
「うっ...あ...」

本当に待っててくれてたんだな、とサンジは湧き上がる喜びで胸が一杯になった。サンジの手の中のゾロ自身は、サンジの手の動きに合わせ、その先から次々と蜜を溢れさせていた。その動きが時々くちゅ...と音を立てる。

「ゾロ...もう、座ってるのツライんじゃねぇ？あっち行く？」

サンジがベッドルームの方に視線をやりながら言った。

「連れていってくれるのか？」
「えっ？」

俺がゾロを抱えていくのかよ？とサンジは一瞬驚いた。抱えられたことはあるが、逆はなかったから。


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