すり抜ける風


　〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***



足の方へ視線を移すと、サンジはさらに気分が落ち込んだ。ルフィの足がゾロの足の間に入りこんでいた。

「おめーら....いいかげんにしろ」

そうサンジは呟くと、絡み合った二人の足を離れさせた。ルフィの頭にのったゾロの手も離し、その頭をゾロの腕から下ろした。

「コイツは俺のモンなんだよ、バーカ」

子供じみた言葉を吐きながら、サンジは一人、別のベッドに横たわった。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊

その後何度か寝返りを打ち、まどろみが訪れるのを待っていた。

(やっぱりこれじゃ寝付けねぇ....)

理由はさておき、熱が燻ってきた体をどうにかしたい。今、ココで何かしたところで、ルフィもゾロも寝入っているから多分大丈夫だろうが、やはり落ち着かないのでベッドを抜け出した。

---俺、何やってんだろ

こうして歩いていく間に熱が引っ込んでくれれば、それはそれで助かるのだが。しかしそんな気配は無かった。着ている物を脱ぎ去り、バスルームのドアを開けた。

---思ったより面倒臭ぇ

しかし、もう脱いでしまったので、そのまま中へ入った。

「？」

人影が背後で動いた。何で？と思い、サンジは振り返った。

「........」

ドアの向こうに立っている、その人影がどんどん近付いてきた。ガラスの向こうなので、誰であるか判別はできないが、緑の髪はすぐ分かる。ドアが閉まったままで、声をかけられる。

「何だ、こんな時間に」
「熱くて眠れなかったから」
「暑い？朝だぜ？こんなに涼しいのに？」
「俺の体だけ、熱いんだよ」

戸が開いた。少し驚いたような、困ったような、不思議そうな表情のゾロ。彼の目は、自然とサンジの体を舐めるように動いた。

「.......そんなに見るなよ。感じるだろ」
「...っ、お、おめぇが....」
「ゾロも一緒に入る？」
「俺は....」
「ちょっと考え事してたら、もよおして来てさ....」

少し笑ったサンジは隠す様子もなく、ゾロに話し始めた。熱は少し収まってきていたが、サンジの熱の源は、半分勃ちあがったままだ。

「....で？そこで抜こうってわけか？」
「うん」
「...って、そんな正直に....」
「ゾロも.......一緒にヤル？」
「なっ....」
「タダ見しようってんなら、出ていって」
「......お前なぁ....」
「それとも、手伝ってくれんの？」
「......そうする...って言ったら？」
「歓迎するよ」

サンジと同じく全裸になったゾロが、さらにドアを押し開けて入ってきた。サンジの方へ手を伸ばし、背中を向けるよう促した。サンジの体の両側から、ゾロの腕が伸びてきた。


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