すり抜ける風


　〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***



「ゾロ....」
「何だ、もうそんな声出して」

少し甘さを含んだサンジの声。そしてそれに応えたゾロの低く響くハスキーな声が、サンジの耳元をくすぐった。ゾロの手はサンジの体をまさぐり、下腹部へ下りてきている。

「さて勃ち具合をみてやるか」
「もう、お前のその声だけでこんなに反応してるよ」
「声だけで？」
「いっつもエロいことシテル時に、そのエロい声で喋るからさ....。条件反射ってヤツ？」
「そんなにエロいか？」
「エロい」
「じゃー、いっぺん試してみよ」
「どこで？」
「........店で」
「やめとけ」
「なんで？」
「客の女の子が、大変なコトになるぞ」
「その日は、帰れなくなるかも知れねぇな」
「笑い事じゃねぇぞ。俺は嫌だ」
「おい、そうマジんなるな」
「本当はおめぇを独占したいんだ。あんまり言うとウザイから言わねぇけどな」
「別に...そんなこと思わねぇよ」
「そうか」
「俺が客相手にマジになったりしねぇから....」
「それは分かってる」
「その....アレだ」
「アレ？」
「渡すモンは、もう俺の処にはねぇから...」
「.........」
「いや、意味分からねぇんなら、別にいい」

分かっている。サンジは熱い思いが込み上げてくるのを感じていた。ちゃんと、覚えててくれたんだな、ゾロ。

「お前があの時言った、その言葉さ...」
「うん」
「本当、嬉しかった」
「....あぁ」
「あの言葉があったから、今日までこれたと思う」
「明日からは？」
「多分...大丈夫だ」
「まだ何か不安な事あるのか？」
「全然ないって訳にはいかねぇだろ」
「...どうしたら」
「え？」
「....お前の不安、取り除いてやれる？」
「.......ゾロ」
「あんまり悲しい顔は見たくねぇからさ」
「........バカヤロ」
「サンジ.....」
「何？」
「...........喋り過ぎたみてぇだな？」

ゾロの手の中のサンジ自身は、通常の状態に戻っていた。

「もうソノ気なくなったか？」
「...いや、それはおめぇ次第だ」
「こんなに俺が密着してんのに、萎えるってどういうこった？」
「違う...話に集中してたからだろ」
「俺の方が何か、反応してきたみてぇだ」
「そうみてぇだな.....」

ゾロが下半身をサンジに押し付けながら、手を巧みに動かしている。その手の中で、成長し始めたモノは硬さを増し、その先端からは透明の雫が僅かに溢れ出した。

「ふぁっ....イイ...ゾロ」
「何か感じ過ぎじゃねぇか？」
「その声がエロいからだろ」
「どこがエロいんだよ..」

ゾロは一切焦らすことなく、サンジを高みへと導いた。少しずつ高くなる喘ぎ声。ゾロに背中を預け、抱き締められながら、サンジは果てた。


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