すり抜ける風


　〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***



ククッと笑うと、エースはキッチンへ入り、水を汲んだ。ルフィは完全に子ども扱いするエースの方を不貞腐れながら見ている。くいっと水を一口あおり、エースは優しく言った。

「ルフィ。早く大人になれ」
「....兄ちゃんのバカ」
「お前はまだまだ自己中心的で、細かいところに気がいかない」
「....じゃぁどうすればいいんだよ」
「そんなの自分で考えろ。それができねぇうちは、ずっとガキのまんまだ」
「でもな、エース...俺....ゾロのこと...」
「世の中、どうにもならねぇことの方が多いんだよ」
「エースでも？」
「あぁ」
「....エースでも...だったら俺は全然ダメだな」
「ま、しばらくは修業だな。色んな経験をしていくしかねぇ」

ぽんぽんとルフィの背中をたたき、頭を撫でてやるエース。

(俺が甘やかせてきたのが、一番の原因だな....)

＊＊＊＊＊＊＊＊＊

「はぁ....」

サンジはゾロの頭に手を置きながら、時々髪を掴んだ。彼自身はゾロの口内の熱いぬめりに包まれて、舐められ吸い上げられ続けている。

(あ....体が宙に浮いてるみてぇ)

うっかりすると、このままイカされてしまいそうだ。でも、今抗う気も起こらないほど、頭がぼおっとしてきている。サンジの手の力が緩んできたのに気付いたゾロが、顔を上げた。

「おい？どうした？」
「んんっ....」

目がとろりとして口も半開きなサンジを見ながら訊く。答えは多分ないだろうと、ゾロはそのまま続ける。

「俺が巧過ぎて、おかしくなりそうか？」

サンジの耳元近くでそう言うと、無防備な唇にキスをした。さすがにそれにはサンジも反応する。それまで定まらなかった視点が、ゾロの顔に向けられた。

「ゾロ....」
「そろそろ、始めても平気か？」
「....おう」

ゾロは再びサンジに口付ける。両手をついて体重を支えながら、サンジに跨った。少し上半身を起こし、サンジの下腹部へと手を伸ばす。

「ゾロ、俺が挿れてやるから、その後はお前がいいようにやれ」

サンジの指がゾロの秘孔の入り口を撫でつつ押し拡げた。もう充分に解れているから痛みは無いはずだ。挿入の角度を調節しながら狙いを定める。

「ん...」

その先端が少し触れただけで、ゾロの入り口が蠢いている。その前の方でいきり立つゾロ自身も、さらに固さを増しているようだった。

「そう焦るなって。ちゃんと奥まで挿れてやっからよ」

そんなゾロの表情や漏れる吐息や、先走りを流すモノを見せ付けられて、平然としていられる訳もない。心臓が痛くなり、口の中もカラカラになってくるほど、サンジは酷く興奮してきていた。

(焦ってるのは俺か...?)

挿入の一番イイ角度を捉え、少しだけ自身を押し上げてやる。目を閉じたままのゾロは、少しずつ腰を落とし始める。時々はぁ...と息を吐きながら。


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