Ｄｅｂｕｔ
〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***
「ゾロ....」
「.....んんっ.....なん.....だ」
「悪ぃ.....ちょっとココ使わせろ」
「え.....？」
サンジは自分のペニスをゾロの太腿の間に差し込んだ。そしてぴったりと両足を閉じるように頼んだ。
(俺....マジかよ？)
こんな事させるなんて、とサンジは思った。
「これで.....いいのか」
「......あぁ.....いい」
サンジが腰を前後に揺らすと、ペニスがゾロの股間に下がる嚢に触れる。初めての感触に、ゾロもおかしな気分になってくる。そしてサンジの手は再び動き出した。自分の動きとのバランスを取るのは難しく、腰の動きが激しければ、手の動きも同じく激しくなる。
「ああっ....くぁっ.....速ぇっ」
「ゾロ.....んんっ.....」
「んん.....んっ」
「あ......ゾロっ.....」
サンジの手を濡らしながら、ゾロから放出された白濁の液が、浴槽の内側に飛び散り流れ落ちてくる。直後にサンジの精液も、ゾロのペニスの真下から吐き出され、ゾロの出したモノと混じりあった。
それほど大きくない浴槽の中で、男が二人重なっている。すぐには収まりそうにない激しい呼吸。乾いた口内を潤すように、互いに唇を奪い合った。
＊＊＊＊
バスルームを出ると、早速サンジは食事の用意を始めた。食材を買い込んでしまったという話だったが、それほど多いようには見えなかった。
「.....俺がアテもねぇのに食いモン買う訳ねぇだろ？」
「えっ....じゃ、あれは」
「嘘...でもねぇけど、ちょっと大袈裟に言っただけだ」
「何で？」
「そうでも言わねぇと、お前来てくれなかっただろ？」
「......普通にメシ食うって言えばいいだろ」
「そんなに簡単なのか？」
「おう。俺は単純明快なのがいい」
何だ、色々考えて損したぜ、とサンジは苦笑いしながら作業を続ける。昨日のうちに下ごしらえは全て済ませてあったので、短時間で料理が何品も仕上がった。ゾロは水を飲みながら、その手際をずっと見ていた。
「いいもんだな....お前の料理してるとこ」
「え？？」
「.....あ、いや....別に深い意味はねぇが」
ゾロはテーブルを拭きながら、他に何か手伝う事はないかとサンジに訊ねた。サンジがてきぱきと指示を出し、ゾロも素早く動いた。
「これで全部だ」
「....旨そうだ」
「いっぱい食えよ」
後片付けも二人でやればあっという間だった。サンジが滅多に飲まないというブランデーを持ってくると、ゾロは食器棚から適当なグラスを2個取り出した。さらに水と氷がテーブルに並んだ。
「よし、俺が作ってやる」
「あ、俺は薄めでいいよ」
「分かった...じゃ俺は...」
ゾロは殆どストレートに近い濃さで、サンジにはシングルよりも僅かに薄めで水割りを作った。その手馴れた動作にサンジは思わず見入ってしまっていた。
「へぇ....プロっぽい手つきだなぁ」
「プロっぽいじゃなくて、プロだったんだ」
「そうだったな」
一体何人の女性客が、ゾロの作った水割りを飲んだのだろうか。そんな事を思いながら、サンジはグラスを口に運んだ。
「....あぁ、丁度いい...さすが上手に作るな」
「そんなに薄いのは初めて作った」
「俺みたいな客ばっかりだったら、商売上がったりだな？」
「....全くだな....でもそういう時は、店側がどんどん飲むからな」
「....ひでぇ話だな....でも、それでその手の店は、商売が成り立ってんだから、しょうがねぇか」
「....俺が言うのも何だが....俺はそういう店では飲まねぇ。イチイチ話しかけられるのもウザイしな」
「......へぇ、そうなんだ」
ゾロくらいのレベルなら、店の女の子のお持ち帰りも難しくないだろう。でもそういう事には興味は無いらしい。
(でも...ホストやってたんだ...)
やっぱりどうしてもイメージが結びつかない。しかし、2年もやっていたらしいから、それなりに売れていたのだろうし、そのためには接客にも色々工夫もしたのだろう。いわゆる同伴というのもあっただろうし、それに....
(客が希望すれば、もっと深い関係だって....)
色々想像しているうちに、突然、ゾロの裸体がフラッシュバックのように脳内に飛び込んできた。次々と記憶が呼び戻される。サンジはゾロの背中の感触を思い出し、飲みかけの水割りでむせそうになった。
「....大丈夫か？」
「......あぁ」
別に頭の中を見られてる訳でもないのに、サンジは居たたまれない気持ちになった。そしてほんの少し前のバスルームでの行為を思い出し、ゾロの顔を見ていられなくなった。
やっぱり、あんな事をすべきではなかったのだろうか。ゾロは普段と変わらない様に見えるが、実のところ、どう思っているのだろうか。
「おい...」
「え？」
「どうしたんだ？」
「え...あ、いや、何でもねぇ」
「そんな風には見えなかったが」
「.....いや、大丈夫、何でもねぇから」
BACK←← →→NEXT
まだ不安なサンジ。
Parallel MENU
NOVEL MENU
TOP