Ｄｅｂｕｔ
〔ご注意〕***30字くらいで改行されるよう、ウィンドウの横幅を適宜縮めてお読み下さい***
サンジがゾロの手首を軽く持ち、部屋の奥にかかるカーテンの向こうへと連れて行く。ゾロにとって、初めて足を踏み入れる、その一枚の布で遮られた小さな空間。それは、二人きりで閉じ込められた密室の様にも感じられた。
もう後戻りはできないのだと、漠然と思った。
何も言わないゾロを見て、サンジはまた不安になる。
「やっぱり....嫌なのか？」
「そんな事ねぇ。何度も言わせんな」
「本当に？」
「....」
ふうと溜息をつくと、ゾロは傍にあるベッドに腰を下ろした。サンジも続いてすぐ隣に座る。そしてそっと盗み見るようにゾロの方へ顔を向けた。
「んっ....」
ゾロに頭を抱えられ、キスをされた。それは軽くて、柔かくて、優しくて......そして激しい。サンジは翻弄されそうになりながらも、何とか自分を保っていた。
「.....伝わったか？」
「.....ゾロ.....」
「俺の、気持ち」
「....充分」
涼しい顔をして言うゾロが少し憎らしくなり、サンジはキスを返した。途端、ゾロがサンジの肩を抱いたまま、ベッドに倒れ込んだ。
(俺をどうする気だ....)
一瞬サンジは焦ったが、ベッドまでゾロを連れてきたのは、他でもないサンジだった。誘ったのは自分なのだから、自分の責任で行動しなければならない。
でもどうしたらいいのだろうか。
「何だ、また小難しいツラしてんな」
「......ゾロ」
「したいようにすればいい」
「.....お前は....どうしたいんだ？」
「.....そうだな.....顔、見てぇな」
「顔？」
「さっきは、よく見えなかったからな....ちゃんと見てぇ」
「さっき......？」
「.......あぁ」
「.....っ」
"さっき"のバスルームで、サンジはゾロの背中に密着していた時の事を思い出していた。ずっと背中側に居たので、ゾロの絶頂の瞬間の顔は、斜め後ろから見ただけだった。
「声は聞かせてもらったからな、次はその顔だ」
「....意外と.....普通にエロい事考えるんだな」
「意外って？」
「......いや、俺の思い違いだったみてぇだ」
サンジは腕を伸ばし、ゾロを引き寄せた。ゾロはサンジにされるがままだった。顔中にキスをされ、唇も舐められ、吸われた。そのまま唇が、首筋から鎖骨の方へと滑り落ちた。
ゾロの腕の力が抜けかかり、がくんとなる。
「....その体勢、辛いだろ？」
サンジの上に斜めに覆いかぶさり、四つんばいになってはいるが、膝を開いていないため、少し不安定だった。サンジは片足をゾロの両足の間に入れ、開くように促した。するとゾロはサンジに跨るような体勢を取った。
「ほら、この方がずっと楽だろ？」
サンジはゾロの鎖骨に舌を這わせながら、ゾロの股間へと右手を伸ばした。
「っ....」
ゾロの身体が一瞬だが、強張った。
「すげぇ.....」
「言うな」
「.....さっき、あんな事したのに....まだそんな事言うんだ」
「....うるせぇ」
「....ココ、楽にしてやりてぇんだけど」
「勝手にしろ」
とりあえずゾロの許可が下りたので、サンジは手をゆっくりと動かし始めた。ハーフパンツの薄く柔かい布越しに、ゾロ自身の形も硬さもよく分かった。
何度か往復するうちに、ゾロの膝がぐらぐらするようになった。両手で体重を支えながら、唇を噛み締めている。
「なぁゾロ....寝転べよ。その方が集中できるぜ....もっと....気持ちイイって」
「い....これでいい」
「さっきから膝の力抜けてんじゃん」
「......お前にも.....」
「ん？」
「したい」
「.....ゾロっ....そういう声で言うの反則！」
「んんっ....」
ハーフパンツの裾から手を侵入させたサンジが、直接ゾロのペニスに触れた。その熱さと硬さにサンジも息を呑んだ。根元からぎゅっと扱き上げると、先端から滲み出る体液が、サンジの指に絡まった。
「あっ......」
「ゾロ....もう無理だろ？下になれ」
「う......」
なかなかサンジの言う通りにしないゾロ。必死に声を抑えながら、腕で体重を支え、膝は何度も脱力しながらも、崩れないよう耐え続けている。
サンジはその逆に、早くゾロが"楽になれる体勢"を取るよう、念入りにゾロを愛撫する。ゾロの口から微かに漏れる声が少しずつ大きくなり、息も上がってきている。
「おい、ちょっと身体起こせ」
サンジは起き上がり、ゾロも膝立ちになる。サンジは素早くＴシャツを脱ぐと、ゾロの着ている物も脱がせ、ハーフパンツを下ろした。続いて下着の中でいっぱいに膨張しているゾロ自身を解放してやった。すでにサンジの愛撫でその先端は濡れ、下着にも染みをつけている。
「俺にもやらせろ」
息の混じったゾロの声が、サンジの耳をくすぐった。まだ上半身しか脱いでいないサンジの下腹部を撫で始めた。穿いている物を脱がそうとはせず、そのまま左手で、布の上からサンジの隆起した部分を掴んだまま、上下にゆっくりと動かした。
「んっ......」
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ゆっくりと....。
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